会津の佐藤真也さんからのお便りです

久方ぶりの会津の風景をお知らせします。

まず、今年の冬ははとても寒い!例年より早く訪れた会津の冬は、年を重ねたおかげで特に身にしみます。先日は朝の最低気温がマイナス14度を記録し、その日の最高でさえマイナス4度。牛舎の牛用の飲み水が出ず、牛にせかされながらお湯をかけて凍結を溶かすのですが、お昼を過ぎても西端にある1ヶ所だけは解決せず、何往復もしてバケツ水で対処。それでも、夕方にはまた全ての水が凍結。「ふりだし」に戻ります。結局、全部出たのは翌日の夕方でした~。牛さんよく辛抱強く待ちましたね、エライ!

その後、一旦は温暖になった1月21日に集落恒例の「歳の神」が行われました。明るいうちに子供会の児童が役員と各戸をまわり、ワラや豆ガラを譲り受けて積んだ山に点火されると、昨年の神棚のお飾りやお札をその火で焚いて、年末についた餅やスルメを焼いて家族みんなで食べます。

今年も無病息災、家内安全で暮らせますように。

それもつかの間、先週の1週間はずーっと最高気温がマイナスに・・・。猛吹雪、低温、降雪、吹き溜まりで乗用車にも乗れない日の連続でした。ひたすら雪かき、雪かき、雪かき。毎日、雪かき。出席予定していた大事な会議もキャンセルして、雪かきと牛の水対策の日々。

これだけ降ったら今年の田んぼの水は心配なし、っと前向きな思考で。早く春が来ることを祈るばかりです。

会津の佐藤真也さんからのお便りです

曇天が続く中、コシヒカリが出穂を迎えています。

本日は8月15日。そして終戦記念日。正午には黙とうを捧げました。皆さんはそれぞれの故郷でお盆を迎えられていることと思います。そんな中、コシヒカリが出穂を迎えていますのでお便りいたします。

田植から約3カ月(8月10日位から)、天に向かって一斉に穂を出し開花です。

一つの穂でも、まず先端、次に基部から先端に向かって順に開花するので、全ての小花が受粉するまでに10間ほど要します。

この時間は結構長く、開花期の環境不良(高温、強風、大雨など)により受粉障害を受ける確率は決して小さくはありません。

また、出穂の2週間前には頴花分化~減数分裂期にあたり、この日に低温を受けてしまうと受粉能力が無くなってしまいます。東北地方の太平洋側に見られる「やませ」などの影響による障害型冷害はこのためです。

このことから、田んぼではこの時期は水を沢山張り、様々な天候障害から開花を守る準備をすすめます。

そして今年の出穂は、ちょっと気になる部分があります。早生系統の「ひとめぼれ」の出穂が遅れました。普段ですと会津ではコシヒカリよりも1週間早く(8月5日位で)出穂を迎えるはずが、今年はコシヒカリと同じで、一斉に出穂になっています。

品種の特性で「ひとめぼれ」は日照よりも気温が生育に大きな影響を与えるものですから、やはり平年よりも低温なのでしょう。確かに、梅雨明けしてから過ごしやすくなったなぁ、と思っていました。

今日も曇天、向こう1週間の予報も毎日傘マークがついています。心配です。

これからは登熟期に入ります。昼間はお天道様が1時間でも多く顔を出し、夜は気温が下がることで登熟が進みます。

台風が来ませんようにと、草刈と水管理の毎日を過ごして参ります。

 

会津の佐藤真也さんからのお便りです

田植から1カ月が経過した田んぼの風景を送ります。

今年の6月は曇天が続き低温注意報が出る日もありながら、会津は梅雨入りが遅れました。

カラ梅雨に悩まされ、生育が遅れ気味の田んぼも元気がない様子でしたが、ここへ来て大雨です。

台風3号の影響で前線が北上し、湿った空気が流れ込み、ジメジメとようやく梅雨空。

今日は7月7日、久しぶりの晴れ間です。田んぼも緑一色に染まっています。

 

草丈はおよそ60cm、分げつも進み茎数は20本ほど、でも平年より体が小さいです。

あと35日で出穂を迎えますが、それまでに新しい葉を出しながらもう少し茎数を増やして伸長します。

これから1カ月でどれだけの穂を生み出せるか、が焦点。

好天に期待しています。

 

会津の佐藤真也さんからのお便りです

田植が行われました。

4月の播種作業から始まった今年の田んぼ、ようやく田植となりました。

播種後のハウスの育苗は、5月中旬に30度を超す日が数日あり、管理には気を使いました。

ハウス内の温度が上がると、育苗箱内の土壌温度が上がり、カビが発生し根腐れをおこします。

根腐れになると当然ですが、もう使えません(近所でも沢山の農家さんがいました)。

温度が低い潅水をこまめに掛けることになりますので、これが大変でした。その間、田んぼでは堆肥散布、耕起、代掻きを田植までに完了しなくてはなりません。

今年の用水は、雪解け水が豊富なために、例年になく順調に確保できました。やっぱり、冬は雪が降らないとダメなんですね。

毎日、毎日、トラクターでの作業。これが腰に来るんです。振動と騒音が・・・・。

お陰で、好天に恵まれ、予定通りの田植えにこぎつきましたよ。

田植になると気が付きます。太陽と水のありがたさに。自然に生かされてるな~、って。夜はカエルの合唱に癒されながら、明日の天気予報を見ながら家族での作業の確認です。

田植から1週間もすれば、新しい根っこが大地に伸ばし、栄養を吸って日に日に生長します。

さあ、今年もいいお米が出来ますように、と祈るばかりです。

 

会津の佐藤真也さんからのお便りです。

会津の佐藤です。

播種作業が行われました。

4月22日、23日の両日、晴天の中での播種作業となりました。

「結い」と呼ばれる組織をつくり、3軒まとめての共同作業です。

毎年繰り返されますが、一連の流れ作業。

箱を入れる人、床土、播種、潅水、覆土、箱を取って積む人。

《播種作業》                《床土》

 

《種籾》                  《播種・潅水》

 

《覆土》                   《移動》

 

箱の重さは土と水で、ひと箱当たり約4kgになります。

二日間で3軒分、6,000枚の播種を行いました。

作業中はその家人が総監督を務め、機械の微調整や種籾、土の補充をしながら、他の人に指示を出します。

この時期ですので、近所の子どもさんがどこの学校に進学したとか、学校の先生が変わったとか、またお嫁さんを連れてきたとか、今度の町長選挙の話だったりと、地域の話題で盛り上がります。

外では近所の桜も満開で、春の風に揺られています。

その夜は花見も兼ねて慰労会で盛り上がりますが、そんなに深酒は出来ません。

次の日は、各々のハウスへ育苗箱を並べて、出芽をさせますので。

 

曇天や雨の日が多い今年の春ですが、いい芽が出て、丈夫な苗になって欲しいものです。

この時期になると、ようやく田んぼも乾き始め、一斉にトラクターの往来が激しくなります。

畦塗、肥料散布、堀払い、などなど、時間を惜しんでの作業は続いて参ります。

播種作業のお知らせでした。