会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

出穂期を迎えましたので圃場の風景をお便りします。

8月8日頃からコシヒカリの出穂が始まりました。例年より5日ほど、昨年より1週間早く迎えております。今年の梅雨は全くのカラ梅雨で、夏の降雨量は平年に比べて3分の1以下、7月に入ってからも通り雨が少しだけで田んぼの用水が不足しています。幼穂形成期となる7月20日頃には渇水対策に追われ、現在でも集落では排水路からポンプアップで対応しております。7月末には町でも「渇水対策本部」を設置し、効率的な用水利用を呼び掛けています。(先輩方に話を伺うと、今年の暑さは今までに経験のない暑さだそうです)今年の2月は大雪でしたので、「これだけ降ったら水に困ることはないだろう」と高を括っていたのですが、春先の高温で山の雪解けが急速に進んでしまい、ダムの貯水率が下がってしまったようです。

現在、その様な中でも無事に出穂と開花を迎え、この美しい稲の生命力には感心しております。

(これからは登熟に期待するのですが、夜温が下がることを祈るばかりです)

また今回は、昨年の食料自給率が発表されました。依然として危機的状況です。国政では保護から市場主義に転換し、競争力のなかから生産性を向上させようとしていますが、同時に輸入量を年々拡大しているのですがら、自給率が改善されるはずはありません。スーパーに並ぶ約7割の食料が輸入品です。日本には美味しくて安全な農畜産物が豊富にあるのですが、この先、どうなってしまうのでしょうか。とても不安です。

こんな不安を次世代へ残さないよう、ひとつひとつ、頑張っていかなければならないと感じています。