会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

東北南部は梅雨入りしました。毎日、曇天でお日様が顔を出しませんでしたが、久しぶりの青空です🌞

4月22日に播種作業を終えて、5月19日から田植えとなりました。その間、育苗管理、堆肥散布、耕起、代掻き作業に追われました。4月下旬は降雨の日が多く、堆肥散布が出来ずに作業は大幅に遅れ。そういえば世間様は10連休だとか何とか騒がせていたような・・・。

 

それでも今年は機械の調子が良く、全ての春作業が順調に終わりました。今年の田植えは家族だけで済ませたので、決して急がず、怒らず(笑)が功を奏し、いつもより精神的に楽だったようです。家族経営万歳(私はオペレーターなので気は休まりませんでしたが)。

 

 

田植え後の田んぼの風景を撮影しようと思っていましたが、曇天、強風、雨降りの毎日でなかなかシャッターが押せず、田植えが終わってから18日目になってしまいました。

育苗ハウスの苗と比べると、田んぼに根付いて新しい葉を増やしているのがよく分かります。

しかし、今年の気温はちょっと心配なところが。梅雨入りしても寒いです。6月なのに朝晩は寒くて半袖ではいられませんし、毛布だけでは寝られません。家の子供も風邪をひいてティッシュの消費が激しいこと。田んぼの苗もお日様が望めないので、少し元気が足りない。

でも我が家の田んぼは、堆肥や有機質肥料のお陰で他の人に比べるとまだ勢いがあるほうです。今のところ降雨のお陰で渇水の心配はありませんが、太平洋側では「やませ」が吹いています、心配。

先日は天気予報が的中し、午後から空が真っ暗になり台風のような強風。庭の植木鉢が散乱しました。その後に激しい雷鳴と大粒の雨が横殴りに振り出し、「ドンっ」と地響き、停電。妻が言うには、「家の中が爆発したように凄い閃光が走った」そうで。光回線のルーター、パソコンのモニターとプリンター、作業所のエアコンが故障しました。電話もネットもダメで、翌日にはNTTさんから代替機を送って頂いて、無事開通。モニターとプリンターは業者に見てもらったところ、「直せないことはないけど、工賃の方が高くなるよ。」と言われて、買い替えです。きっと近くに落ちた誘導電流ではなく、直撃だったようです。

これからは草刈と水管理に精を出しますが、なんとも変な天候に要注意の年になりそうです。

皆様も落雷にはお気を付けください。

会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

4月に入り、会津にもようやく春が訪れております。と言っても、先週は雪が降り、田んぼも真っ白に覆われてしまいました。今週は一気に気温が上がって20度を記録し、春作業が本格的にスタートです。関東では終盤ですが、会津の桜はこれからですね。

<種籾の準備>

JAさんから種籾が配達されましたので、浸種してます。昨年の秋に注文したやつです。半年前から品種ごとに作付け圃場を決定し、その面積に見合った数を頼んであります。種子を休眠から目覚めさせるために、水に浸します。浸漬が十分になると胚の酵素が動き出す。その後に温度を上げて発芽(芽切り)→ 播種 と工程が進みます。なので、申し訳ないのですが、春になって「この品種を多く作って~」という変更が難しいのです。計画は半年前から始まっているんです。

 

<畦塗>

浸種の間、田んぼの乾き具合を待って畦塗作業が並行して行われています。会津の冬は田んぼが雪に覆われるので、地温も下がり土壌の栄養分残渣が流出しにくい条件にあります。ミミズなどの小さな生き物たちも、冬期間はじっとしているのですが、雪が消え始める3月になると活動開始。すると今度は、それを狙うネズミが田んぼの畦畔(仕切り畝)に穴を開けます。今年も穴だらけで、これをふさがなと、田植えで水を入れても漏水してしまうんです。水田としての貯水機能を保つ、とても重要なファクターを持っています。

 

<堀上げ>

畦塗作業とまた並行して、開水路の清掃をします。地元では「堀上げ」と呼んでます。スコップを持って中腰になり、自分の圃場に接した用水路と排水路の清掃をするのが責務。これを怠ると、用水路では他人様の圃場にゴミが入ったり、通水の妨げになるので、こっぴどく怒られます。一方、排水路は落差排水なので田面より低い場所にあります。ここの土砂を放置すると田んぼが乾かないので、機械が入れないばかりか、泥水で河川の水質汚染につながります。そこには土砂が沢山でスコップ1個分ずつしか前に進めません。握力はなくなり、腰痛との戦いです。その時は鳥のさえずりと磐梯山の残雪を眺めて、気分転換が最適。10a=1反、これに用水路10m+排水路10m。いったい私は何キロの堀上げをしているのかと気が遠くなるのですが、おいしいお米を育てる田んぼの為には、スコップ1杯ごとの屈伸運動を、冬の間に怠けた体のトレーニングと思っています。私はまだ若いので(?)頑張れますが、これを日本中の70歳を過ぎたじいちゃんやばあちゃんが毎年やっている。本当に頭が下がります、みんな偉いなあ。

来週には種まき、堆肥散布が始まります。

会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

今日は久しぶりの秋晴れで青い空を仰げます。お彼岸も近づき、そろそろ稲刈りシーズン到来。9月10日には用水が止まり、最後の登熟が順調に進んでいます。朝はめっきりと気温が下がり、今朝は10度。昼間は28度まで上がっています。毛布だけでは寒くなりまして、布団を出そうかと思うほどで、この日格差が大事なんですね。

 

今は、稲刈り前の作業場と機械の清掃・点検を進めながら、田んぼの草取りに勤しんでおります。今年は渇水騒ぎでしたから、早くから田面が乾き、後発の雑草が多くなりました。たちが悪いのは「クサネム」です。

通常の除草剤では効きが悪く、専用の除草剤は特別栽培の関係で使用できませんので、1本ずつ手で抜きます。クサネムは種子の一粒が発芽すると百倍もの実を付けます。稲刈中でも見つけるとコンバインを止めて、根こそぎ引き抜かなければ根絶しません。種子は硬くて休眠が深いので、条件が合えば何年後でも発芽してしまう強靭な雑草。身を潜めていた彼らが、今年は天候のお陰で大発生です。稲をかき分けクサネムを抜き、手がいっぱいになったら道路まで搬出、また田んぼへ。1時間もしないうちに、軽トラックに山ほどのクサネム。トンボやイナゴを観ながら、地未知な作業です。

 

週末から稲刈りです。天候が続きますように。

 

会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

出穂期を迎えましたので圃場の風景をお便りします。

8月8日頃からコシヒカリの出穂が始まりました。例年より5日ほど、昨年より1週間早く迎えております。今年の梅雨は全くのカラ梅雨で、夏の降雨量は平年に比べて3分の1以下、7月に入ってからも通り雨が少しだけで田んぼの用水が不足しています。幼穂形成期となる7月20日頃には渇水対策に追われ、現在でも集落では排水路からポンプアップで対応しております。7月末には町でも「渇水対策本部」を設置し、効率的な用水利用を呼び掛けています。(先輩方に話を伺うと、今年の暑さは今までに経験のない暑さだそうです)今年の2月は大雪でしたので、「これだけ降ったら水に困ることはないだろう」と高を括っていたのですが、春先の高温で山の雪解けが急速に進んでしまい、ダムの貯水率が下がってしまったようです。

現在、その様な中でも無事に出穂と開花を迎え、この美しい稲の生命力には感心しております。

(これからは登熟に期待するのですが、夜温が下がることを祈るばかりです)

また今回は、昨年の食料自給率が発表されました。依然として危機的状況です。国政では保護から市場主義に転換し、競争力のなかから生産性を向上させようとしていますが、同時に輸入量を年々拡大しているのですがら、自給率が改善されるはずはありません。スーパーに並ぶ約7割の食料が輸入品です。日本には美味しくて安全な農畜産物が豊富にあるのですが、この先、どうなってしまうのでしょうか。とても不安です。

こんな不安を次世代へ残さないよう、ひとつひとつ、頑張っていかなければならないと感じています。

会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

暑いですね、夏ですね☀ 会津の今日は34度の晴天。朝から照り付ける太陽で、湿度も高く草刈作業も危険な状態です。

田植から1カ月が過ぎた、青々とした風景が広がる会津の風景を送ります。

5月は曇天が続き、肌寒い日が続いておりました。かと言って、降水量がほとんど無い“カラ梅雨”状態。田んぼの稲は、平年より茎数、草丈ともに少ない状態です(現在は草丈40cm)。ダムの貯水量は1/3となり、圃場によっては「水が足りない」場所も出てきました。「緊急で渇水対策の可能性も有りうる」事を認識しつつ管理にあたっています。通常ですと今の時期は最高分げつ期となり、穂をつける茎の数が決定し、あまり用水も要らないはずですが、ここへ来ての高温と茎数不足なので、もう少し水が欲しいところ。

天気予報では台風が九州に大雨を降らせています。2日後には日本海を通過しますので、被害のない範囲でその雨に期待しています。