会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

GWに入ったようですが、我が家は春の作業で大忙しです。

雪もきれいに消えて、4月上旬から本格的な作業がスタートしました。種籾が配達され、休眠を打破するために10℃で10日間の浸種。次に32℃で1日かけて出芽します。田んぼでは用水路と排水路の堀払いを1週間かけて。昨年は雨と雪が多かったせいか、排水路には大量の土が堆積していました(腰が痛いです)。

4月21日に播種作業。三軒共同で2日間、合計6,000枚を播種。翌日にハウスへ並べてシートを被せて遮光・保温して芽が出るのを待ちます。今年は播種後の気温があまり高くならなかったので、「焼く」心配がなかったのですが、逆に芽ぞろいが悪く、シートを剥がすのに1週間もかかりました(普段は4日程)。

写真はシートを剥がしたばかりの幼い苗、約1センチになりましたよ。

 

一方田んぼでは、堆肥散布を終えて耕起作業が進んでいます。ひと冬かけて完熟した堆肥は土への栄養剤、我が家では宝物。牛舎と全ての圃場への往復で、10a当たり1トン以上入りました。そして田起こし。トラクターのラジオを聴きながら、硬くなった土と昨年の稲株をゴロゴロ起こします。昨日はアオサギがやってきて、ミミズや小さな虫をついばんでいました(写真で分かりますか?)。

5月10日の通水まで、ひたすら田起こしに明け暮れます。

 

昨年からの新型コロナウィルスは、世間の生活様式をガラリと変えてしまいました。早くワクチンを接種して通常の生活に戻りたいです。会津でも研修会や仕事の出張も昨年から出来ていませんし、地域とのつながりも希薄になりつつあります。

もう少しだけ辛抱ですね、皆さん頑張りましょう。

会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。📪

あけましておめでとうございます令和3年1月の会津のお便りです。

昨日、集落の恒例行事である「歳の神」が行われました。お昼過ぎに役員と地区の子供会が一緒に戸々をまわり、稲わらを集めました。今年も我が家の圃場をお貸しして、わらの山を作ります。私も役員になったので、久方ぶりの作業です。子供たちはすぐに飽きて遊び始めるので、時折「指導」が入ります(笑)。

暗くなって、午後6時30分に点火。集落の皆さんがどんどん集まってきました。神棚に祀られていた昨年のお札を持参して焚きます。そしてその火で、年越しにお供えしていた「餅」を焼きます。

 

昨年はコロナに始まり、オリンピックが延期に。新しい生活スタイルにもなかなか慣れず、様々な苦労の中で年越しを迎えました。天候異常で災害が毎年のように襲来しています。今年こそは、コロナの早い終息と、穏やかな一年であるようお祈りしました。

今年は雪がある会津よりお便りしました。皆様方にも良いお年でありますように。

会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

8月に入り、コシヒカリが出穂を迎えました。今まさに白い花を咲かせていて、生長の具合はほぼ平年通りです。

 

6月から7月下旬は長梅雨で気温も上がらず、日照時間も平年の半分以下でした。しかしながら夜温も低かったので、消耗(無駄な呼吸)が少なく生育も遅れないで出穂。

8月に入り、梅雨明けと共に一気に気温が上がってきました。太平洋高気圧の張り出しが弱く、7月の梅雨前線が停滞したことで各地で洪水の被害が出ました。会津も何度か洪水警報が発令され、排水路が溢れそうになりましたが、田圃ダムのお陰で難を逃れました。

昨年は10月の台風による洪水で、郡山市に下宿している息子の下宿先と高校の校舎も1m以上冠水したのを思い出しました。今回の被害で被災された方々が、いまだに日常に戻れていないことを考えると、心が痛みます。

新型コロナウィルスも収まりを見せませんが、こんなに生活しにくい世の中にしたのも私達人間ですので、便利さを追求し外資に頼っている現状を見つめ直す時期なのでしょう。

さて、田圃はこれから登熟期に入ります。長雨で土壌が酸欠気味になり、根っこの活力が弱っているのが最大の心配事ですが、お天道様をいっぱい浴びて一粒一粒に栄養を蓄えてほしいです。

9月末の稲刈り作業にむけてまだまだやらなければいけない事が沢山です。暑さに負けないで、体を慣らしながら取り組んでいきます。

た、今年のお米からは収穫後の放射性物質検査が変更になりました。昨年までは国・県の指示によって全量全袋検査を実施し、基準値(100Bq/kg)を超えたお米は隔離され流通されないように取り組んできました。今年からは抽出検査になります。

震災から9年が経ちましたが、県は5年以上連続で安全基準値を超えるお米が出なくなったら、検査方法を見直し、地域ごとの抽出検査に移行することになっておりました(その間、土壌検査も並行して毎年実施されてきました)。

これまでに私どもの圃場がある会津坂下町はもとより、会津地域からは震災後、一度も一袋も基準値を超えたお米が出たことはありません。今年より検査方法が変更になりますが、徹底した検査を実施してきた結果の証として、今後とも安心して提供できますことを喜んでいるところです。

これから最後の作業と稲刈り、乾燥、調整後に米穀検査を受けて10月中旬には新米をお届けできると思います。残暑が厳しいと思いますが、気を抜かず稲と向き合って参りますので、皆さんもお体には十分にご留意ください。

会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

会津の田んぼには、7ヶ月ぶりに稲の姿が戻ってきました。田植作業が終わって1週間が経ち、幼かった苗が見事に根付いて、葉色が出ました。集落から出ると、そこには緑の景色が清々しく広がっています。

 

私はこの時期が好きです。4月後半から始まった春作業が一段落した安堵感。「今年も元気な稲穂を着けて下さい」との期待感。植物が大地に根を張り、太陽と水と、微生物が分解してくれた栄養を取り込んでいる生命感。様々な思いが、この景色から受け取れます。

山々から湧き出した水は、雪が少なかった影響もなく、順調に流れています。自然災害が無いことを祈るばかり。

さて、これからは水の管理と畦草刈りの日々を迎えますが、何よりも楽しみなのが、某テレビドラマの「エール」。福島が生んだ作曲家・古関裕而さんがモデルとなっていますので、皆さんも是非ご覧になって下さいね。

 

会津の佐藤真也さんからお便りが届きました。

5月に入りました。

今週から一気に気温が上がり、田圃の仕事が急ピッチで進んでます。ハウスでは4月22日に播種した育苗箱が芽を出しています。播種当日は寒い北風が吹いていたのですが、ここに来て高温。まだまだ赤ちゃんなので、温度と湿度には最大の気を配っているところです。

一方では、畦塗、恒例の排水路の土砂上げを気合を入れて終わらせ、そこでようやく乾きだした田圃へは堆肥散布を開始中です。

冬の間に鈍っていた身体がやっと目を覚まして慣れてきました。

牛小屋では、4月18日に誕生したばかりのニューフェイス。男の子。お母さん牛は初めてのお産の割にはスピード安産でしたが、上手にお乳を上げられません。おっぱいの張りも今一つで、子牛を角でつつき、足蹴りです。お母さん牛は普段はおとなしい性格なのですが、初めてのことに戸惑っているのでしょう。

朝と晩、お母さん牛を繋いで、子牛を誘導させてお乳を飲ませています。

でもお乳の量もまだ増えず、牛用の粉ミルクで不足分を補ってます。

子牛は近くに行くと寄ってきて、「おっぱいちょーだい」と口を伸ばしてくるのが可愛いんです。

 

ハウスと牛舎の二つの赤ちゃんに気を配りながら、田植えまでの作業を頑張っていきますよ。

新型コロナウィルスが一日も早く終息し、普段の経済状態に戻りますように、と心から祈ってます。